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Yoshimi Artsは、興梠優護の個展「Turbidity」が2022 年 4 月 6 日(水)から24 日(日)まで 開催されます。
本展では、|シリーズを中心に発表します。|シリーズとは興梠の基本となるシリーズで、「|」とは「大文字のI =自分自身」「数字の1」「バーティカルバーの記号表記」といった複合的な意味合いを含み、構図としては「背景」と「図像」の二項対立の関係になります。
図像には人体が登場しますが、図像をきっかけとした背景との関係性において「光や色彩の姿」を表現していると言えます。そして、|シリーズから「背景」と「図像」の関係性を変化させ、近年は「/」「\」「≡」といったシリーズへと展開させています。
加えて、興梠は、これまで作品とその外側への関わりを考察してきました。2016年の個展「Pond」(Yoshimi Arts)において、キャンバスの側面を正面の延長線ではない蛍光色を塗り、その色が壁に反射することで物理的に外側への関わり方を示しました。2022年1~2月に開催された「KYOTO STEAM 2022 国際アートコンペティション」(京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ) では、株式会社堀場製作所の計測の技術を用いて成分分析を行った数値や画像を、偏光顔料や光沢・マット処理をした絵具で描かれた絵画にプロジェクターを投影し、時間によって変化する作品を発表しています。
本展でも、興梠がこれまで構築してきた絵画制作の方法を空間全体に応用し、絵画と同様の効果をギャラリーに表出する試みを致します。
本展は、僕にとって最初に生まれたシリーズ「|」が中心となっています。
常にテーマの中心は「光・レイヤー・イリュージョン」なのですが、この絵画シリーズでは「内と外」が大きな関心事項として追加されます。制作の過程では、グレーの背景(外)と、そこに浮かびあがる人物像(内)の関係性の往復によって、作品が立ち現れていきます。
そこで今回は、ギャラリー内の空間全体をグレーと設定し、空間と作品の濃厚な関わり合いを目指してみました。
グレーの世界観を単なる色彩として捉えるのではなく、様々な質感や尺度として、空間内での置き換えを試みています。(例えば、曖昧さや濁り・曇・不透明性・香りなどについて)
みんなの体感や記憶と、どこかで繋がる瞬間を想い描きながら、展覧会を作ってきました。
「みる」という行為を越えて、または逆行することを通して、そんな瞬間を共有することが出来ればとても嬉しく思います。
興梠 優護
個展の会期中に、大阪の各地で興梠の展示が行われます。
■同時期開催の興梠優護の展示
弊廊の個展の会期中に、⼤阪の各地で興梠優護の展示が行われます。
□ ≡ 興梠優護
4 月6 日(水)−18 日(月)
髙島屋⼤阪店 6 階 ギャラリーNEXT(⼤阪市中央区難波5-1-5)
https://www.takashimaya.co.jp/osaka/
□ブランド「SATORU SASAKI」とのコラボレーションとペインティングのPOP UP
4 月6 日(水)−18日(月)
CEDARWOOD(⼤阪市北区中崎1-3-24)
https://cedarwood.jp/
*営業時間や休日等の詳細は、各ホームページにてご確認下さい。