イベント紹介Event Information
ー新進気鋭の画家・山田千尋、ギャラリーノマルでの初個展ー 「ユニーク」を展覧会テーマとして、大小様々な作品で空間を埋め尽くす
昨年春に開催した関西在住の気鋭若手作家4名によるグループ展「U30 - Whom do you suspect?」。同展覧会は好評を博したものの会期半ばでコロナ感染拡大の影響により中止を余儀な くされましたが、以降も各作家とはノマルでのグループ展への参加や外部でのプロジェクト等で連絡 を密にしてきました。そして今春、その中より一番バッターとして、山田千尋の個展を開催いたします。
山田千尋は2016年に京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻を卒業。以降、模索をしながらも 日々描き続け、今日独自のスタイルを確立しつつあります。 山田の絵の特徴は、目を惹く軽やかな色彩、薄い層でありながら独特な質感を感じさせる筆跡、そし て主にSNS上で掲載されている写真から抽出した、通常目を向けられることのない歪なモチーフへ の強い執着があります。時間をかけて丹念に描かれたその画面には、物事をあらゆる角度から偏見 なく捉え、かけがえのないものへと昇華する山田自身の眼差しが反映されています。
今回「ユニーク(unique)」と題された展覧会では、同じモチーフを題材とした作品を複数点展示する ことをテーマとしています。小さいもので1号から100号を超える大作まで、様々なサイズと数を通し て、ものの見方、感じ方の多様性、自由さを提示すると共に、そこからさらに描くことの唯一性=本質 を探求する試みとなります。
時代を担う作家として今後の活躍が期待される若手作家の渾身の展覧会、ぜひともご注目くだ さい。
作家コメント (山田千尋 Chihiro Yamada)
山田千尋といいます。
どうぞよろしくお願いします。
こ の た び 大 変 あ り が た い こ と に 、卒 業 後 は じ め て の 個 展 を 、ギ ャ ラ リ ー ノ マ ル で 開 催 で き る と い う ことになりました。
私はインターネット上の画像をモチーフにして油絵を描いています。 モチーフが持つイメージと、キャンバスの表面の質感とが混ざりあっている状態を目指して、同じ モチーフをくりかえし描き方を変えながら描いています。
同じモチーフの絵を同じ空間にいくつも展示するというのは、今回がはじめての試みです。 微妙な筆致の違いからにじみ出てくる、アプローチのしつこさなんかも伝わればなと思っています。
"yellow hand - 05" 2020
