イベント紹介Event Information
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ギャラリーノマルにて、6名の現代美術作家によるリノカット(凸版技法の一種)作品の展覧会「Linocut」が9月4日(土)より開催されます。
リノカット(linocut) ー プリミティブな技法ならではの奥深さと自由な発想での表現を求めて ー
初挑戦の版画技法で制作に挑む6作家の表現に注目!
展覧会タイトルの通り、今展ではリノカット(凸版技法の一種)に特化して6名の現代美術作家に作品の制作を依頼。そのいずれもが作品制作としては初挑戦となる技法、また版画工房を有する当ギャラリーとしても手探りから始める実験的な試みとなります。
版を手で彫りローラー等を用いて紙に刷りとる極めてシンプルな技法ゆえ、幼少時代に経験された人も多く、古くから愛されてきた版画技法での制作を、デジタル時代の今、改めて試みることで、プリミティブな作品制作の魅力を提供する機会となることを目論んだ今展。普段より特徴ある作品を制作する各作家がどの様にこのテーマを消化して独自の表現に落とし込んでいくか?展覧会の開催を楽しみにお待ちください。
リノカット(linocut)とは?
床材などに使われていたリノリウム(ゴムや樹脂などを亜麻仁油で混ぜ、布に塗って固めた柔軟性のある板)を版材として使い、 先端に少しカーブのある彫刻刀で図像を彫り、油性絵の具で刷り取る技法。
林 聡 (ギャラリーノマル・ディレクター) コメント
リノリウム版画ーリノカットはピカソやマティスで有名ですが最もシンプルな版画です。木版画と同じ凸版ですが木目の方向などの制約もなく、より柔らかく彫りやすいのが特徴です。よく小学生の教材に使われるのもその特性からでしょう。今企画はシンプルだからこその本質が現れるリノリウムと彫刻刀そして和紙のみから生み出される版画を集めたグループ展です。日頃使っているメディアを離れて自由にアプローチすることで新しい発見が生まれてくると思っています。リノカットから出発して、そこから自由な拡がりを生み出します。