Shock of Dalí ショック・オブ・ダリ - サルバドール・ダリと日本の前衛 -

サルバドール・ダリ(1904 - 1989)は 、スペイン、カタルーニャ地方フィゲラスに生まれ 、1920年代末にパリのシュルレアリスム運動に参加、写実的な描写技術を駆使してイメージを 自在に扱い、シュルレアリスムの造形芸術に新たな局面を開きます。見る者に強烈な印象を与 えるダリの絵画は、やがてヨーロッパのみならず世界的に知られるようになります。日本では1930年代にシュルレアリスムの美術が次第に知 られるなかで、ダリの作品は日本の若い前衛画家たちに強い衝撃を与えました。その衝撃の影響は、30年代後半の一 群の洋画家たちの作品に急速に現れ、そこには単なる模倣 ではないそれぞれの画家の受容のあり方を見てとることができます。 本展では当館所蔵のダリ作品を中心に、その特異で魅惑的な絵画世界を紹介するとともに、ダリの衝撃を最初に受け、 それを自らの創作に生かした日本の画家たちの表現を検証 し、日本における最初期のダリの影響の様相、日本のシュルレアリスム受容の一側面を明らかにしたいと考えます。

＜展覧会構成と見どころ＞
第1部 サルバドール・ダリの世界
奇想に富んだダリ作品を展示！
第1部の狙いはまず、ダリを知ること。当館所蔵作品のダリの初期から晩年までの油彩、水彩、素描などをご紹介し ます。展覧会のコンセプトである、日本におけるダリ受容を考えるための導入として、たくさんのダリ作品を鑑賞することが できる、本展覧会におけるハイライトのひとつです。

第2部 ダリは日本にどう知られたか?
ダリ受容の足跡を貴重資料で読み解く!
日本でも偉大な画家として知られているダリ。ダリの存在は同時代の人々にどのように認知され、広がっていったのでしょうか？日本でのダリ受容を示す1920~50年代の国内外の書籍などの資料を展示し、特異ともいえる日本のダリ受容をたどります。

第3部 日本の前衛 ー 影響の広がりと新たな絵画言語の探求
総勢25人の前衛画家の作品から ダリの影響を探る!
ダリに触発された1930~50年代の日 本の画家の作品を紹介します。ダリが日本の前衛画家たちに与えた影響は、常に単純に特定できるものではなく、その全体像や範囲を捉えるのは困難です。そこで、第3部ではダリの影響が急拡大した1937年頃から戦後に至るまでの多くの作例を紹介することで、ダリが日本の絵画に何をもたらしたのかを考えます。

＜ 展示予定作家一覧 ※五十音順(サルバドール・ダリ除く)＞
ダリ、そして24名の日本の前衛画家たち作品からダリの影響を探る!


サルバドール・ダリ 1904-1989
靉光 1907-1946
浅原清隆 1915-1945
池田龍雄 1928-
石井新三郎 1915-1996
小牧源太郎 1906-1989
斎藤長三 1910-1994
島津純一 1907-1989
白木正一 1912-1995
杉全直 1914-1994
古沢岩美 1912-2000
高山良策 1917-1982
森堯之 1915-1944
難波架空像(香久三)1911-1996
矢﨑博信 1914-1944
浜田浜雄 1915-1994
山下菊二 1919-1986
早瀬龍江 1905-1991
山本昌尚 1915-1979
尾藤豊 1926-1998
吉井忠 1908-1999
福沢一郎 1898-1992
米倉壽仁 1905-1994
藤田鶴夫 1902-1957
渡辺武 1916-1945

2021/04/24 - 2021/06/27

会期中無休
時間：9時30分~17時00分 ※入館は閉館時刻の30分前まで

諸橋近代美術館
福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093番23

主 催：公益財団法人諸橋近代美術館
観覧料：一般 1,300円(1,000円) 高校・大学生 500円(300円)
‖中学生以下無料‖
※()は20名以上の団体料金。他、教育施設対象の観覧料免除制度あり(要事前申込)
※感染症対策に伴い団体受入れを見合せている場合がございます。事前にお問合せ下さい。
※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳のご提示で所有者と付 添い者1名は無料。
※ 諸 事 情 に よ り 会 期 ・ 日 程 ・ 内 容 が 一 部 変 更 に な る 場 合 が ご ざ い ま す 。予 め ご 了 承 く だ さ い 。

[オフィシャルサイト]
https://dali.jp/