イベント紹介Event Information
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Maki Fine Artsにて、鈴木星亜 個展「All You Need is Surface」が11月20日(土)から12月19日(日)まで開催されます。
Maki Fine Artsでは2回目の個展となる本展では、これまでの鈴木の代表的な題材である、水面を描いた新作を中心に発表いたします。
鈴木の描く風景の「ゆがみ」は、ユニークな制作プロセスに起因しています。実際の風景を取材する際、カメラにより記録するのではなく、文字によるメモ書きを残します。そのメモ書きの記憶を頼りにして、作品化しますが、キャンバスに構図の下書きをせずに、直接描くという手法によるものです。風景を二次元化する過程において、写真で記録する場合は、撮影時にトリミング(切り取り)されますが、鈴木の制作手法は、事後的にキャンバスの枠内にイメージを押し込め、圧縮するような描写で進めるため、その結果として、自由自在に変換された独自のパースペクティブが生み出されています。水面を白い網目のラインで表現した描写や、樹木や葉っぱの強調された輪郭が、画面に与えるイリュージョンの作用を後押ししています。近年、試みを続けている、画面に皺を作り、凹凸を用いて描く手法も、その実践の延長線上にあります。
All You Need is Surface
前回の個展のタイトルを決める時に出た「Surface」という言葉がとてもしっくりきた。
物の構造から離れて物体の「Surface」だけを見るときに、それは絵画になるんじゃないか。
私が見るものも「Surface」だろう。中身は見えないから想像するしかない。
誰かの考えも言葉や態度という「Surface」を通してしか分からない。
様々な考えが「Surface」という言葉に集約される感じだ。
そんなことを考えていたら、ビートルズの「All You Need is Love」がふと浮かんだ。小さい頃にアルバムを買って、気に入って聴いていたのだけれど、調べてみると、歌詞をどう解釈するか難しいらしい。僕らには正解は分からない。ジョン・レノンがどう考えていたのか想像するしかない。全ては「Surface」で、「Surface」こそ全てだ。
鈴木星亜