イベント紹介Event Information
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十一月画廊にて、西新太 個展「地球の声を聞け」が10月18日から10月30日まで開催されます。
西新太は高校の同級生とバンドを組み、4人で各地のライブハウスにドラム担当として出演していました。
18歳で愛知県芸の油画科に入学、その後も絵が描けるロックミュージシャンを目指して活動を続けていました。
そんな三年生(21歳)になった7月終わりの夏休み、夕飯を食べようとアパートでラーメンを作っていたところ突然経験した事のない様な頭痛に襲われました。
脳出血を起こしたのです。友人に電話をして何とか駆けつけてもらい救急車もすぐに来たのですが、出血量が多く搬送中に気を失い人工呼吸に切り替えられました。
その処置が出来なければその時点で亡くなっていた筈です。
翌日昼に何とか緊急手術に持ち込め一命は取り留めましたが、その後半年間覚醒せず寝たきりの状態でした。
やっと目が覚め色々言葉を引き出す内に、幸い記憶はハッキリしていることは分かりました。
その後丸一年懸命なリハビリを続け22歳の4月に奇跡的に車椅子での復学を果たします。
その頃から絵筆を左手に持ち替え絵を描く様になります。しかし大好きだったドラムはもう叩けません。利き手の右手は後遺症で震えが止まらないのです。
フォークで食事をすると時には顔を刺すほどです。脳出血で小脳が圧迫されたせいか舌の動きが悪く、食べ物の飲み込みや言葉の発声などにも障害は残ります。
また歩く時も震えがあり見守りしないと突然転倒することもあります。
そんな毎日ですが今は平家の一軒家に一人で住み、自炊しながら毎日好きな絵を気ままな左手で描き続けております。