イベント紹介Event Information
柘植萌華(つげ もえか)は、1999年東京に生まれ、現在は多摩美術大学の絵画学科に在籍しています。世代的には、デジタルネイティブのなかでも、Z世代やネオ・デジタルネイティブ世代に括られ、常にモバイルネットと密接した生活環境に身を置いています。手にしたスマホには、SNSや映像、音楽が溢れており、物理的にも精神的にも各々の距離感でもって、それぞれに繋がっています。そうしたなかで柘植は、よぎった思いに適した言葉を探すように、日常の過ぎゆく時間の中でこぼれ落ちたイメージを拾っては、その感触を思い出すようにして描いています。自らのリアリティに触れようと描かれた絵画は、作者の世界がもつ解像度をともなって、もう一つの世界の触感を感じられます。
「街の景色や、うつろう光の印象などを描いている。いちど見たものや風景は自分のなかに写し出され、それは現実とは違う別のなにかになる。それをキャンバス上に描くことで、自分のみたものが何だったのかを探ろうとしている。」(柘植萌華)
本展が初個展です。どうぞご高覧ください。