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√K Contemporaryにて、NYと東京をベースに活動するメディアアーティスト、Gil Kunoの個展「ON::OFF::ON」が2月19日(土)から3月26日(土)まで開催されます。
世の中の「カオス」をテーマに創作を続けるGil Kunoの作品は進化し続けています。
その作品群を俯瞰して見ると、一見、統一性が無いように見えるかもしれません。
しかし、対峙してみると、どの作品にも無秩序の中の秩序があり、静と動、対称と非対称といった相反するものがスイッチを切り替えながら、絶え間ない波動のようにある一定のパターンをもって存在していることを認識させられます。
無秩序なカオスの中にいるようで、実はそこには規則性がある。
そこに私たちはある「心地よさ」を感じるのかもしれません。
滝や波、雨、風という自然現象の中にある一定のリズムや動きのパターンがデータ化され、作品へと昇華されたGil Kunoの作品は、鑑賞者の視覚と聴覚にその不思議な「心地よさ」をもたらしてくれます。
本展では、新しい表現を常に模索し、私たちの現実認識を覆す作品群を発表してきたGil Kunoの旧作から新作まで包括的にご覧いただける展示です。
「なぜ人々が新しいアイデアを恐れているのか理解できません。古いアイデアこそ怖いです。」
― ジョン・ケージ(作曲家、芸術家、哲学者)
我々は社会によって、特定の思考「パターン」を強いられてきた。私は、これらのパブロブの「パターン」から心の流れを変えたいと思っている。作品を通して、自然現象をその文脈から抜粋、これまでの「パターン」の中で見れなかった不条理なメタファーをあらわにしたい。
[ ON::OFF::ON ]
視覚と聴覚は波動で再現できる。視覚は光の波動、聴覚は空気の振動で成り立っている。
ON::OFF::ONは波動の最小単位を表しており、繰り返すことにより、完成した表現ループとなる。
Gil Kuno