イベント紹介Event Information
ANOMALYでは、2020年12月5日(土)より、明けて2021年1月16日(土)まで、榎忠(えのき・ちゅう)個展「RPM-1200」を開催いたします。
本展タイトル「RPM-1200」は、榎忠の代表作のタイトルでもあり、旋盤の回転数(1200 Revolutions Per Minute)を表しています。生活者(*1)として定年まで金型職人として勤めあげた榎忠が、アフターファイブに旋盤を回し磨き上げた工業部品を、ひとつひとつ辛抱強く積み上げることで形づくられる《RPM-1200》。1mmの100分の1の精度で仕上げられた、かつて繊細な機能を有していたボルトなどの部品が、榎の手作業により無数の集合体として凝縮された本作品は「造形の洗練において榎の一つの到達点を示した」と評されたインスタレーションです(*2)。
本展は、この榎忠の代表作《RPM-1200》を中心に、《AK-47》や《COLT-AR-15》などの銃のシリーズや、《パトローネ》(*3)シリーズ、《半刈りでハンガリーに行く》、更に榎が絵筆を折って開始した70年代以降の活動の資料や記録を含めて構成する、レトロスペクティヴです。