イベント紹介Event Information
※緊急事態宣言の期間が延期された場合、美術館およびギャラリー施設において休廊、休館、もしくは会期の変更をしている場合がございます。詳しくは、各施設サイトをご確認いただきますようお願い申し上げます。
HRDファインアートでは6月12日から7月31日までの会期で、絵画作家・寺島みどりの個展「Endless Garden」を開催します。京都では11年ぶりの個展となり、HRDファインアートでは2016年の二人展「ヤミ」以来5年ぶりの展示、また個展は初の開催となります。
寺島みどりは1972年京都生まれ、1998年京都市立芸術大学大学院修了。自然の風景や植物などのイメージを起点に、油彩ならではのダイナミックな筆触を生かした、広がりと奥行きのある空間感覚を備えた大画面の抽象絵画に取り組み続けています。また、平面制作にとどまらず、展示空間全体をひとつの絵画として提示するインスタレーションなどにも精力的に挑んでいます。
本展は、デカルコマニー(転写)の技法を取り入れた作品や、円形のキャンバスを用いた作品など、近年の国内未発表作を中心に、抽象絵画の可能性を追究しながら変化を続ける寺島の制作の現在地点を指し示す展示となります。
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《アーティストからのメッセージ》
家のベランダには3種のバラがある。そのうち2つは切り花を根付かせたもの。3種全て花の色や香りも違うし、葉の質や棘の柔らかさも違う。触れるごとに手を傷つけられるが、風の強い日には自分の棘で自分の葉を傷つけたりもする。その他にあるのは、レモン、ゆず、シークワーサー、アメリカンチェリー、びわ。最近マンゴーも加わった。そういえば10歳くらいのアボカドもある。果樹はすべて果実を食べた後に種から芽吹かせたもので、剪定したり肥料をやったり虫を取り除いたり、色々と世話をする。
ベランダのこの空間は私の庭だ。庭は区切られて庭となる。そして区切られているからこそ注視し、尽きぬ物を見出すことができる。まるで絵画のようだなと思う。私は庭の中でずっと遊んでいる。そこには存在という永遠が生きている。私の作品もそのようになりたい。 (寺島 みどり)
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