イベント紹介Event Information
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Gallery Seekにて、原田武「金属造形 -有翼獣-」が7月23日(土)から31日(日)まで開催されます。
歴史深い金属工芸の技術を駆使した作品を造る原田武。鍛金・彫金・象嵌など、金属手法の細かさや発展は人々を魅了し続け、原田が敬愛する故・正阿弥勝義氏の作品もボストン美術館に所蔵されるなど、日本の金属工芸の技術は世界からも注目・賞賛を浴びるものとなりました。これまで原田の作品は、幼少期にみた景色の記憶のワンシーンを切り取り、主に虫や小動物など、身近にある小さな世界をモチーフにしておりました。今回の個展「有翼獣」では原点回帰として、大学時代にモチーフとしていた空想上の生き物をテーマにした展示を開催致します。着色をせず、化学変化で彩られた金属の発色に拘り、細かい金属造形の技術から生み出された作品を是非ご高覧くださいませ。
[Comment]
今回の個展では空想の翼を持った生き物をモチーフにして制作しました。近年では制作してこなかった空想上の生き物ですが、大学の卒業制作では鳳凰、大学院の修了制作では龍をモチーフに制作してきました。そういった意味で自分の中で節目となるときに制作してきました。この度自分のもう一つの原点ともいえるテーマに約9年振りに向き合い改めて作品制作をしました。 今回は空想の生き物の中でも翼をサブテーマとしています。古来より翼のある空想の生き物は全世界で描かれてきました。それは人間の中で翼という存在に憧れや畏怖があったのかもしれません。少なくとも自分自身は感じたりします。そういった魅力を持つ生物を具現化しました。
(原田武)