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ギャラリーメゾンダール大阪本店にて、パリ在住のアーティスト、ジュリアン・パコによる日本初個展「大惨事の恋人たち」が3月4日(金)から12日(土)まで開催されます。
彼の最新シリーズ、Catastrophe-Loversをテーマにしたシュルレアルなデジタルコラージュ作品を約30点セレクトし一堂に展観。時空を超えた不思議なパラレルワールドをご覧いただきます。
テーマについて:
自分のイメージについて語るのは、いつもためらいがあり、正直に言えばその力が欠けているとすら感じます。シュルレアリスムというものは、生み出される作品について考えを先立って巡らせることなく、まずアーティストの本能に委ねるべきものだからです。
しかしながら、このコラージュのシリーズは、ある具体的なテーマについて描きたいという私の強い願望から生まれました。それは、各々差はあれど紆余曲折を経てたどり着く愛の破局や、何が破局へと至らしめるのかについてです。
シリーズの第1作で「END」という言葉が明らかに描かれているように、終局はここでは出発点となり、また私が愛の「破局」と呼ぶものに関係する、あらゆる感情や状況を探るための口実でもあります。破局は、届かなかったラブレターやつかみどころのない視線のようにむだな存在でありながら、二人の間に忍び寄る誤解やフラストレーション、失望といった重要なものにもなり得ます。
それぞれのイメージは、始まりと終わりが不明で、障壁だらけの物語における章のように考えられます。
私は、2019年からこのシリーズに取り組んでおり、まず雑誌を彷彿させるブックレットの形で3冊出版いたしました。
またイメージに寄り添うサウンドトラックとなるような音楽を6曲制作しています。
(
https://drahomirasongorchestra.bandcamp.com/album/catastrophe-lovers)
GALLERY MAISON D’ARTでの展覧会で、これらのデジタルコラージュを日本で初めて大規模に展示できることをとても嬉しく思います。 ジュリアン・パコ
翻訳・Akinori KUMAMOTO (パリ在住スタッフ)