イベント紹介Event Information
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HAGIWARA PROJECTSにて、9月11日より、アーティスト・ラン・スペースsodaを主催する田中和人と、パリを拠点に活動するアーティストデュオ、イッタ・ヨダがキュレーションするグループ展「Never the Same Ocean - あるいは、46億年目のミューテーション -」が開催されます。
世界各地を拠点に活躍する国内外の刺激的なアーティスト12名によるグループ展です。海外アーティストは日本では初の紹介となります。
・展覧会ステートメント
「およそ46億年前に地球が生まれ、その5億6千万年後に生命が出現した。その生命は単細胞細菌だったと推定される。
しかし、そもそも生命はなぜ生まれたのか。地球に生息する多種多様な生物は、どのような現象を経て今日に至ったのか。
現在のコロナ禍で、人間とは何か、豊かさとは何かが問い直されている中、生命とはどのような意味をもつのだろうか。全ての生命の基礎である細胞分裂の際、DNAの複製ミスが生じ変異がおこる。同種の生物個体間に形態的、生理的な差異が現れる変異、それは生命に有利に働くのだろうか、それとも脅威なのか。
変異は遺伝子の立場からはエラーだが、進化の素材でもある。変異は単なる変化ではなく、アイデンティティー、あるいは種の喪失を受け入れる問題でもあり、この不確定性と両義性が変異を不気味で魅力的なものにしている。既存の社会構造と思想に挑戦し、新しい時代の夜明けを告げるかもしれない。
このような、生物学、遺伝学上の変異の概念を、芸術の世界に投影し重ね合せることは可能だろうか?
そうすることで、見えてくるものは何か。
これは、世界各地を拠点とするアーティストによるグループ展である。コロナ禍という世界共通の状況下において、異なる地域、文化背景で同時期に制作された作品が同じ空間に現前される。
そこでは、普遍性と局地性が交差するだろう。
ここに、わたしたちは、絶え間なく流動するこの世界において、変異を通して芸術の可能性を探求する。」