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森美術館にて、日本で最もラディカルなアーティスト・コレクティブ、Chim↑Pom最大の回顧展「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」が 2月18日 (金) から5月29日 (日) までの期間、開催されます。
アーティスト・コレクティブ(*1)、Chim↑Pom(チンポム)は、独創的なアイデアと卓越した行動力で、社会に介入し、私たちの意表を突く数々のプロジェクトを手掛けてきました。作品の主題は都市、消費主義、飽食と貧困、日本社会、原爆、震災、スター像、メディア、境界、公共性など多岐にわたり、現代社会の事象や諸問題に対するメッセージ性の強い作品でありながら、その多くにはユーモアや皮肉も感じられます。
また、コロナ禍において顕在化している、感染症や疫病患者に対する差別や偏見、汚染や境界といった社会問題について、彼らは、それらを予見するかのようにこれまでの作品のなかで取り上げています。その示唆に富む課題提起は、今、まさに考察に値するといえるでしょう。
本展は、結成17周年を迎えるChim↑Pomの初期から近年までの代表作と本展のための新作を一挙に紹介する初の本格的回顧展です。展示は、都市と公共性、ヒロシマ、東日本大震災などのテーマに則して構成され、作家が一貫して考察する事象を浮き彫りにしつつ、活動の全貌を検証します。一方で、創意工夫に富んだダイナミックな展示構成により、作品に新たな光を当てることを試みます。
展覧会のサブタイトル「ハッピースプリング」には、長引くコロナ禍においても明るい春が来ることを望み、たとえ待ちわびた春が逆境のさなかにあっても想像力を持ち続けたい、というChim↑Pomのメッセージが込められています。先行きが不透明な今日、既成概念を打ち破る彼らの力強い作品は私たちの想像力を刺激し、共により良い未来を考える道標となるでしょう。
*1 複数のアーティストが協働する形態
<関連情報>
新作アートプロジェクト「くらいんぐみゅーじあむ」で、クラウドファンディングを実施
注目のリターンはオリジナルの「ぬり絵」、コンテストも開催
展覧会場に託児所を開設する新作のアートプロジェクト「くらいんぐみゅーじあむ」では、託児所の運営資金の調達を目的としたクラウドファンディングを実施します。子育て世代がなかなか気軽に美術館に足を運べない当世日本の社会事情に想を得た本プロジェクトですが、ご支援頂く金額によって、託児所を運営できる日数が決まります。目標金額は400万円とし、ストレッチゴールを設定します。支援金額は1,000円から33万円(税込)まで6コースで、リターンもさまざま。なかでも注目のリターンは、Chim↑Pom作のオリジナルぬり絵(各コース共通)。提供されるぬり絵データで、思い思いにぬり絵を楽しむのみならず、本プロジェクトの関連イベントとして実施する「ぬり絵コンテスト」に応募することができます。Chim↑Pomのほか、会田誠、東村アキコ、河村康輔が審査員として受賞作品を決定します。
クラウドファンディングの募集期間:
2022年1月15日(土)0:00から2022年3月31日(木)23:59まで
詳細、お申込み:
MOTION GALLERY(モーションギャラリー)のウェブサイト