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ACG Villa Kyotoにて、７回目の企画展示「Chamber Music Kyoto 〜 藤本由紀夫・時間・藤井厚二 〜」が10月21日 (木) より開催されます。

サウンドアーティスト・藤本由紀夫が藤井厚二建築の仕掛けを「建築を聞く」と「建築を読む」をキーワードに紐解きます。

ACG Villa Kyotoの建物は、住宅建築において環境工学に基づく考えと日本の美意識を実践した藤井厚二設計の1934年築の数寄屋造り（登録有形文化財）です。「Chamber Music Kyoto（室内楽 京都）」と名付けられた本展では、家の各所に藤本由紀夫が室礼を施し、みなさまをお迎えします。遠く近くから伝わる音、さりげないアートワーク、身体を包み込む椅子、それらがどのように機能して藤井厚二建築を読み解く藤本の試みに功を奏するのでしょうか。

ご来場は全て事前ご予約にて承ります。

＜ 作 家 の 言 葉 ＞
Chamber Music Kyoto
室内楽　京都
藤本由紀夫

スペイン風邪が猛威を振るう欧米を9ヶ月に渡り視察した藤井厚二は、帰国後環境工学にいち早く取り組み、住宅空間における空気の流れを重視した「日本人の理想の住まい」を目指したいくつもの住宅を設計している。

空気の流れる空間には、必然的に音も流れる。

密室の集合ではなく、仕切りによって構成されている日本家屋では、個と全の空間が一体化している。
仕切られた建築空間では、視覚ではそれぞれの「個」を体験できるが、「全」の空間は見ることができない。それに対し聴覚では「個」と「全」の空間を同時に体験することができる。

Chamber Music Kyotoでは、ACG Villa Kyotoの藤井建築の様々な場所に音源を設置し、建物自体が音を奏でる空間を提示する。各楽器がそれぞれの音を奏でながら、それらの音が一体になることによって全体として一つの音楽となる室内楽を体験する時間を味わうことになる。
訪問者はそれぞれの好みの場所で時間を過ごしながら、各自の音楽を創作する。

書物としての建築
1.家はひとつの宇宙である。
それというのも、家は世界のなかのわれわれの片隅だからである。
それは−しばしばいわれてきたように−われわれの最初の宇宙である。
それはまぎれもなくコスモスなのだ。
文字どおりコスモスなのである。
G.バシュラール 「空間の詩学」岩村行雄 訳

2.家はひとつの書物である
書物はそれを開かない限り書物ではないのです。
J.L.ボルヘス 「書物」木村 榮一 訳

3.読書とはひとつの創造的行為である
もはや人は見るのではなく、読むのである。
G.ドゥルーズ 「襞―ライプニッツとバロック」宇野邦一 訳

サウンドアーティスト・藤本由紀夫

2021/10/21 - 2021/11/07

＜ 一般開場日 ＞
2021 年 10 月 21日 (木) , 22日 (金) , 23日 (土) , 28日 (木) , 29日 (金) , 30日 (土)
11 月 6日 (土) , 7日 (日)
入場時間 10:00- / 11:00- / 12:00- / 13:00- / 14:00- / 15:00- / 16:00- （最終ご入場は16:30まで）

ACG Villa Kyoto
京都市左京区北白川小倉町50-10

入場料：2,000 円
ご予約受付開始：9月22日 (水) 13:00- ＊完全事前予約制

[オフィシャルサイト]
https://www.artcourtgallery.com/kyoto/