イベント紹介Event Information
本展はオランダのデン・ハーグ美術館所蔵のモンドリアン作品50点と国内外美術館から借用するモンドリアン作品と関連作家作品約20点を展示する、日本では23年ぶりの待望の「モンドリアン展」です。
ピート・モンドリアン作品を多数所蔵するデン・ハーグ美術館からの借用作品は、初期のハーグ派様式の風景画から晩年の水平垂直線と原色平面の「コンポジション」シリーズまで多岐にわたります。モンドリアンは、1908年にトーロップに出会い象徴主義や神智学に傾倒しつつも、オランダの風景から風車、灯台、砂丘、聖堂などを描き、実験的作品を展開します。
1911-14年に滞在したパリでキュビスムにふれると、「新造形主義」理論を立ち上げ、第一次世界大戦を挟んで、静物や樹木など身近な主題を抽象化した独自の作風を築きます。第一次世界大戦後は「新造形主義」に従った厳格な「コンポジション」シリーズへと至り、晩年にニューヨークに移ってもなお旺盛に制作を続けました。
また、直線と限られた色面によるモンドリアンの絵画構成は、ドゥースブルフらと1917年に結成した「デ・ステイル」をはじめ、デザインやファッションの領域においても盛んに取り入れられ、今なお私たちを刺激してやみません。「デ・ステイル」関連のプロダクトなどをあわせて紹介し、2022年に生誕150年を迎えるモンドリアンの芸術の広がりを再検証します。