イベント紹介Event Information
今村由男1948年 長野県生まれ。独学で版画を始め、銅版画家・中林忠良氏に私淑。
国際版画ビエンナーレ多数授賞。作品は世界20ヶ所以上の美術館に収蔵されています。
度々訪れるヨーロッパの風景や身近にある自然、天文的要素をモチーフに、幾何学的な文様を調和させ描かれた作品は重厚で独自の世界を創り出しています。銅版と木版を併合し箔があしらわれた作風は琳派にも通じる日本の伝統美が感じられます。又、版画と平行して制作し続けてこられたフレスコ画は、漆喰をベースに描かれる工程の中で偶然現れるマチエールを活かしながら描き進められます。その独特の質感と表現はと古い記憶の化石を掘り出すかのようなノスタルジックな感情に誘われます。
今回は豊かな南信州の四季折々の草花をモチーフに描いた版画、フレスコ画約30点を展示致します。
日々繰り返される自然の連鎖や移ろいゆく風景、時の記憶を封じ込めた幻想的な表現を是非ご覧下さい。