イベント紹介Event Information
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ギャルリー東京ユマニテにて、「佐竹邦子展-不可視領域 Invisible Area」が2022年7月4日(月)から7月23日(土)まで開催されます。
佐竹邦子は1997年多摩美術大学大学院美術研究科絵画(版画コース)を修了。大学院修了後から精力的に国内外の展覧会で発表し、多くの版画賞を受賞。今最も注目される版画家の一人として活躍し、現在は同大学美術学部版画コースで教授も務めています。
佐竹は「木によるリトグラフ」という独特の版画技法を用いて制作。その作品は1mもの大判の作品も多く、スピード感溢れるユニークな作風が特徴です。さらに国内外の美術館、大学などでもワークショップを行い、オリジナリティあふれる技法と作品は世界的にもその広がりを見せています。
前回の個展では新しい試みであったフレスコ作品を発表しましたが、今回は7年ぶりに新作版画の個展となります。日々描き続けるドローイングから生まれる幾層にも施された画面からは新たな可視化されたイメージが広がります。今回もお見逃しなく是非ご高覧下さい。
〈作家コメント〉
「見えないことは存在しないことではない」
遠過ぎる、近過ぎる、小さ過ぎる、大き過ぎる、などの様々な「過ぎる」は、ものごとの全体像を曖昧にし、掌握することを拒むこともある。それは「認識できない」「気づかない」「興味がない」「共有できない」ことと同等であると考えている。
制作では、版となるベニヤ板に身体的なドローイングを施し、1つの版を何度も変容させながら、レイヤーごとに必要な線や色を刻み込み刷り上げることで、不確かで見えないが存在する領域の可視化を試みている。可視化されたイメージは、共有されることで存在と成る。これは、私自身の創造の根幹に当たる思考でありテーマとなっている。