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シュウゴアーツにて、丸山直文個展「水を蹴る」が9月24日(土)から11月5日(土)まで開催されます。
キャンバスの上に水を張り、水を通して画布に絵具を染み込ませながら描くステイニングの技法を用いた丸山の作品は、「湿地帯のような『場』で制作している」というその手法によって、描いている過程で色も形も、作家の目的も変化し続けます。不安定で流動的な環境においてどのようなイメージを育てることができるか、そして不安定で流動的なリアルにおいてそれらはどう映るのか、丸山の関心は水というミディアムを通して探求され続けてきました。
2018年に発表されたグレーの絵具のみを用いて制作された作品群を経て、本展では改めて多様な色彩の魅力も発揮し、3メートルを超える大作を含めた新作群を一挙に披露します。
私たちはどこに立っているのか
雨上がりの道、水たまりに私の視線は吸い寄せられる
そこには木々や空、街並みが映っている
足下だけが映らない
私はどこに居るのか
二つの相似の世界
水を蹴る
水面は揺れ、二つの世界が混じりあう
その繋がれた場所に私たちは立っている
そして絵画が生まれる
2022年8月 丸山直文