イベント紹介Event Information
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photographers’ galleryにて、田中昭史写真展「闇の伝説 - 秩父夜祭1976 / 77」が2022年4月7日(木)から4月17日(日)まで開催されます。
田中昭史は、これまで生まれ故郷である「秩父」と彼の生活の場である「都市」を主なテーマとして撮影を行ってきました。本展ではその「秩父」のシリーズを展示いたします。ぜひご高覧ください。
毎年12月3日に行われている秩父夜祭は、日本三大曳山祭りに数えられ数十万の見物人で賑わっている。この祭りは、秩父一帯で行われる年間300とも400ともいわれる大小様々な祭りの中で最大のものである。発祥は江戸時代の絹市とされるが、秩父神社の例大祭として今日まで引き継がれてきた。秩父生まれの私は、祭りの壮大さはともかく幼い日の記憶の中に囃子太鼓のリズムが刷り込まれ、その囃子の響きに浸りたくて長年通い続けている。今回展示する写真は、秩父を撮り始めた1970年代の夜祭である。当時は今ほど規制が厳しくなく、祭りの熱気をかなり身近に感じることが出来た。秩父神社から曳き出された6台の屋台・傘鉾に引きずられるように、祭り人と見物する人たちが一体となって、底冷えのする秩父盆地の闇の中を移動していくのである。
田中昭史