イベント紹介Event Information
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メグミオギタギャラリーにて、蝸牛あや個展 「光を縫う」が2月18日 (金)から3月5日 (土)まで開催されます。
蝸牛は2001年に多摩美術大学彫刻科を卒業し、刺繍作品の制作、発表を続けてきました。近年では高松市美術館や横須賀美術館での作品展示を通し、作家として確固たる地位を築いています。
古来より刺繍は、家族をはじめとする共同体、あるいは個人に対する魔よけやお守り、祈りの象徴として受け継がれてきました。日本においては飛鳥時代に聖徳太子の死を悼んで制作された天寿国繍帳(622年)が最古の遺品として知られています。洞窟壁画や装飾古墳に見られるように、描くことや装飾は自然と共に生きるために必要な祈りだったのです。しかし大量生産の時代に入り、純粋な祈りを形にするための手段としての刺繍は姿を変えました。一針一針思いを込めた刺繍作品を通じて、蝸牛は今や形式化した祈りの本質を改めて私たちに問いかけます。
蝸牛はとかく工芸品として見られがちな刺繍の中に、作品性を持たせるような独自の表現を長らく模索してきました。そして混沌とした、物質的にも情報的にも飽和状態の現代社会において、自身と自然との関わりの中で育まれる感性や想像力を糧に今日まで制作を続けています。今展では新作を中心に、心血を注いだ力作21点を展示致します。ぜひご期待下さい。
2020年から続くコロナ禍の不安な日々。
確かなことは、自分自身が感じ、考えたことや、想像したことでした。
私は、それらすべての見えない光を縫いとめようと思います。
そうすれば、古代の人々が星をたよりに航海したように、たとえまっ暗闇でも進んでいくことができるから。
- 蝸牛あや