イベント紹介Event Information
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Nii Fine Arts Tokyoにて、「国本泰英展」が11月20(土)から12月5日(日)まで開催されます。
国本泰英は1984年、大分県生まれ。2006年、九州産業大学芸術学部美術学科絵画コース卒業。同年、「美濃・アーティスト・イン・レジデンス 紙の芸術村」に参加。2009年、伊勢現代美術館にて個展。「壁画プロジェクト」(別府市・2015年)では、約40mの壁画「Scene」を制作。他に「Local Prospects 2」(三菱地所アルティアム・2016年)、「大分アートクロニクル」(大分県立美術館・2016年)、「シンプル展」(高鍋町美術館・2018年)など、多数の展覧会に出品。
現在開催中の芸術祭「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」(~11/28まで)では、自身初の野外インスタレーションを制作。また、展覧会の企画、新聞連載へのイラストレーション提供など、活動は多岐に渡っている。
弊廊での2回目の個展となる今回、ペインティング約10点を展示いたします。
Statement
これまでの経験の中で、見てきたものについて、どのくらい正確に記憶しているだろう。
絵を描く時、その問いの答えが明確になった。「見てきたもの」=「視覚的なイメージ」を再現できない事で、自分が、物事をどれだけ大雑把に捉え、それを「記憶」と決めた、揺らいだ世界の中で暮らしているのかを認識した。「視覚」を拠り所にするほど、「記憶」は頼りない。
これまで様々な人の姿を描いてきた。人に対しても同様に、再現性を持たない、揺らいだ景色として向き合うしかない。
どこを向いても、なぞれる輪郭が見つからない。長年会っていない同級生の顔も、昨日テレビで観たヨコヅナの姿も、同じような揺らぎの中で、私は「記憶」している。