世界各地で伝統的に行なわれている、格闘的な祭事を撮影してきた甲斐啓二郎。
フットボールの起源を撮った〈Shrove Tuesday〉に始まり、その只中に身を投じながら男たちの根源にある暴力的ともいえるエネルギーを捉えた写真集『骨の髄』を2020年に上梓し、2020年にニコンサロンで開催した展覧会では第45回伊奈信男賞を受賞しました。
The Third Gallery Ayaでの開催が初めてとなる本展では、秋田の祭りを追った〈骨の髄〉、長野の祭りを撮った〈手負いの熊〉、そして新作となる〈綺羅の晴れ着〉を展示いたします。
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、多くの祭りが開催を断念した現在の状況で抑え込まれているであろうエネルギーの行方を考えながら、存在としての身体、その解放された姿を見て頂きたく思います。