ARTIST
吉岡千尋 Chihiro Yoshioka
- プロフィール
Profile
- 吉岡千尋もまた、庭に咲く薔薇やイコンの聖人が纏う衣装など、日常や旅先で目にした光景を主な主題としていますが、彼女は
自らが知覚した事物の印象をなるべくそのままの姿と質感で画布の上に再現すべく、グリッドを拠り所に「写し描く」という
姿勢に基づいて絵画を制作しています。その過程で浮かび上がる現実と認識のズレや記憶の空白などを、省略や補足といった
控えめな筆の身振りに置き換え、あるいは周囲の陰影を写し込みながら曖昧な光を放つシルバーの下地に託すことで、果てし
ない空間の広がりや蓄積された時間と行為に宿る精神性といった知覚では捉えきれない要素をも画面につなぎとめ、光と闇が
交差する絵画空間を生み出します。本展では、2014年より継続する、空に映える紅葉を描いた《muqarnas》シリーズの新作群、
そして、礼拝堂の天井に表現された紺碧の星空をモチーフに、ストラッポの技法で制作された作品を展示。描く行為と見る行為の
間で密かに変質する絵画の位相について問いを投げかけます。
- 受賞歴
Award
- 個展
Solo Exhibitions
- グループ展、その他
Group Exhibitions
- パブリックコレクション
Public Collection