イベント紹介Event Information
版画という技法に独自の技術や現代性を取り入れ、制作の可能性を広げるしろこまたお。古代エジプトのヒエログリフや漢字の形成に用いられる”象形”は、物や現象からかたどる造字法です。その体系を読み解くと、文字の形が表す物と意味が異なることも多く、ルビあるいは送り仮名のような表記や漢字の部首のような機能もあるといわれています。その複雑さと版画が持つ多層構造、グラフィックソフトやレーザー加工の使用、さらに3次元の板構造や装飾性の強いフレームなど、自身で「デジタル木版画」と名付けた手法を用い、常に新しい版画の表現に挑戦しています。
本展では、版画のアプローチを3次元的に応用したシリーズ作品をご紹介いたします。
この機会に是非ご高覧くださいますようお願い申し上げます。
-アーティストコメント-
Adobe Illustratorで白紙のアートボードに
shiftキーを押しながら○を描くことから作業が始まる。
円状の規則性をライトグリーンに置き換えながら、
1/10スケールで丸の内windowと円図形の心地よいリズムを探す。
木版画のインク層に微かな詩情をイメージしながら。
ーしろこまたお