イベント紹介
Event Information

タグチファインアートでは上記の期間約8週間にわたり岩名泰岳の作品展示をおこないます。

 岩名泰岳(いわなやすたけ)は1987年三重県生まれ。2010年に成安造形大学造形学部造形美術科洋画クラス卒業。卒業後すぐにアートアワードトーキョーで準グランプリを受賞。卒業後2012年までドイツに滞在し、研究生としてデュッセルドルフ美術アカデミーで学びました。現在は故郷である三重県伊賀市島ヶ原を拠点に活動。2015年には三重県立美術館でのグループ展「三重の新世代」に出品、今年10月には青森県立美術館で開催される「青森EARTH 2019: いのち耕す場所」展への参加も予定されています。

 彼は2013年に結成された島ヶ原村民芸術「蜜ノ木」の初代代表を務め、都会の発想から生まれたアートを地方に移植するいわゆる「アートによる地域興し」的なものとは一線を画し、衰退していく集落に残って地元の歴史や風土、文化に深く根ざしながら、それぞれの分野で現実と戦っていく若者たちの創造的な行為自体をアートとして発信してきました。
 こうした「蜜ノ木」の活動は近年、アートコレクティブやローカリズムの事例として近年特に注目されていますが、そのなかで生み出される岩名の作品は、故郷の自然や村の信仰をモチーフとし、多くの場合具象的な題材から出発してはいるものの、その抽象度は高くとても洗練されたものとなっています。

 タグチファインアートで2回目の個展となる本展では、会期を2回に分けて展示致します。前期(6月15日まで)では、過疎化が進行し牧歌的な農村共同体が解体された村で仲間たちと建てた「蜜ノ木」の看板を題材とした作品のみで展示を構成。そうした仲間たちですら村を離れ、荒地に残され風化していく看板とそれらを映す風景を描き出しています。後期(6月18日から)では「蜜ノ木」が参加する村の古い祭り「修正会」の供物のひとつである「ナリバナ」(山桜の幹や枝に餅を巻きつけたもの)に着想を得た作品など、他の新作を展示致します。

村が解体して十数年が経っていた。
集落に残って暮らす古い仲間たちと「蜜ノ木」という、戦前の青年団のような集団を立ち上げた。
製材所から貰ってきた板切れに「蜜ノ木」の看板を描き、皆でそれを国道沿いの荒地に建てた。
村も人ももう多くは残されていなかったけれど、そこにもう一度新しい村が生まれそうな夢を見ていた。
数年が過ぎ、その仲間の多くも村を去った。荒地に「蜜ノ木」の看板だけが残った。
雨風に削られて、星の下で獣たちになぎ倒されていく「蜜ノ木」の看板を、私はキャンバスに描き写すことにした。
(岩名泰岳)

アーティスト
Artist

岩名泰岳

スケジュール
Schedule

2019年5月18日(土) - 2019年7月13日(土)
[開廊時間]
13:00-19:00
[休廊日]
日・月曜日、祝日

開催場所
Place

タグチファインアート
東京都中央区日本橋本町2-6-13 山三ビルB1F 

その他概要
Outline

[オフィシャルサイト]
http://www.taguchifineart.com/installations/YIinst2.html
岩名泰岳「道標」